踊れ,喜べ,幸いな魂よ

 ドイツ人は几帳面というのは偏見かもしれませんが、テリー・ウェイのCD「BORN TO SING」が到着。CDケースが薄く、ライナーはジャケ兼用の二つ折りという環境に優しいパッケージです。中古とはいえ状態は薄傷程度。シューベルトの「シンベリン」「セレナーデ」「自然に寄せて」「アヴェ・マリア」、セザール・フランク「天使の糧」と粛々と続き、モーツァルト「エクスルターテ・ユビラーテ」でコロラトゥーラが炸裂。思わず手に汗握ってしまいました。ボーイソプラノこの緊張感がたまりません。有名な話ですが、このモテットはカストラートのラウツィーニに捧げられた曲だそうです。そういう意味では男声ソプラノで聴くのが正解なのかも。「アレルヤ」だけでも充分だと思うのに、全三楽章入ってます。まさにアルバムの最大の山場ですね。当然ながら、ここで盛り上がらなかったどうすんだ的にメッチャ盛り上がり、あーすごかった、ふーっと一息つくと、ヴィバルディ「グロリア」、あとはなだらかな丘を歩いて下りるように「グリーンスリーブス」、「エーデルワイス」というおなじみの曲なんだけど、これがまた聴かせます。なだらかな丘にも起伏ありという感じだなあ…と気持ちよくなってると、今度はビクシオ「マンマ」(カンツォーネだ!)でラストスパートに入り、最後はモーツァルト(ホントはフリース)の子守歌、ブラームスの子守歌で静かにエンディング。わかりやすい構成。これは愛聴盤になりそうです。
 そうだ、ヤフオクウィーン少年合唱団の「エクスルターテ・ユビラーテ」が出てたな、これは聞き比べたいなと思ったら入札が終わってました…。くーっ1000円だったのに。とほほ。でもこれはまだ輸入盤なら手に入るのでヘコんだりはしません。アマゾン・アメリカなら中古$9.99からあるし…バーゲンで新品$13.70からあるし、ヘコんでません。わははは、わずか数百円の差ではないですか。といいながらアマゾンの60秒試聴をやって、やっぱり欲しくなってヘコむ。ピアノのみで歌っているテリー・ウェイの盤もいいんですけど、オーケストラの、より華やかな感じもまた捨てがたいというか…。でももう今月は小遣いが残り少ないのです。なんてお金の話ばっか書いてる自分がイヤでさらにヘコむ。キリ・テ・カナワの「エクスルターテ・ユビラーテ」とデュファイの世俗歌曲を図書館に予約する。声楽は聴き始めると止まらないですね。