聴いたCD

  • 山下和仁「バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲」
    • ヤフオク3000円で落札。定評の高い盤です。チェロの楽曲をギターで弾くとどうなるのかという興味が大きかった。もちろんアレンジしてあるわけですが、最初の入りのところから違和感がないのにはビックリ。まあ、ここでビックリするようでは際物ということになっちゃうわけで、極めて自然にギター曲として受け入れてしまいます。ギター=スパニッシュという連想は凡庸すぎて恥ずかしいんですが、元々のメランコリーな波に南欧的な陰影が加わって、全く別の曲のように聞こえてきます。チェロ版が冬向きとすれば、こちらは夏向きです。うだるような暑さの中で聴いてみたい。
  • グレン・グールド&ユーディ・メニューイン「バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第4番・他」
    • 今読んでいる「グレン・グールドの生涯」でも、ちょうどメニューインとの録音のところにさしかかっています。いいタイミングで借りてこれてうれしい。思わずニンマリ。収録曲は他にベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第10番」、シェーンベルグ「幻想曲 作品47」。最後のシェーンベルグメニューインにとっては初演、それもろくにリハーサルなしで一晩でここまで持ってきたそうです。本の方でも、メニューインの方がはるかに人としての器が大きくて好感度大です。とはいえ、やっぱ大物同士なんで、ラレード(「バッハ:ヴァイオリン・ソナタ全集」)とは違って、こちらの勝手な思い込みかもしれませんが、緊張感が漲ってます。本の方では二匹の犬が互いに周りをぐるぐる回るという秀逸な表現を使っていました。アマゾンで在庫切れというのがなんとも惜しい。