聴いたCD

  • グレン・グールドベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第24番、第29番」
    • こないだBGMとして流した「テレーゼ」と「ハンマークラヴィーア」。今度はヘッドフォンで音量あげて再聴。例によって「バッハとちゃうけどグールドやから聴いてみよか」という無礼者なノリで借りたブツなんですが、いや、これはオモロい! ギャンギャンガンガン、山下洋輔か? というくらいの熱演。ジャズの方は疎いので申し訳ないですが、グールドがよくジャズと比較されるというのがよくわかります。残り少ない髪の毛を掴まれて引きずり廻されるようで、痛快痛快。気分がサッパリした。もう、なんか「ハンマー・クラヴィーアなんか嫌いだ! 嫌いだけど弾いてやる!」て感じ。嫌い嫌いっていっててもこれだけ気合い入ってんだから、ほんとは好きなんじゃないのか? モーツァルトもそうだけど、グールドの「嫌い」はあんまり信用しない。しかし、これで案の定、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ集も欲しくなってしまいましたね。いよいよ、ヤフオクで売るか…。食玩のコンプとか…。MacPlusとか…(誰が買うんだ?)。
  • グレン・グールドバーンスタインブラームス:ピアノ協奏曲第1番」
    • 62年のカーネギー・ホール・ライブ。演奏直前にバーンスタインが異例のスピーチを行って、世間の顰蹙を買ってしまったライブですね。この盤ではグールドのインタビューが加えられています。ことの経緯は「グレン・グールドの生涯」でも読んでいたわけですが、どうにもピンと来なかったわけです。確かに「見解の相違があるので変な演奏になるかもしれません。覚悟してね」というスピーチは異例だろうし、先に言い訳してどうするという気もします。ただ、騒ぐほどのことか? と思っちゃうんだよね。実際にスピーチを聴いてみると、バーンスタイン自身、なんか楽しんでる。とんでもない若造との出会いが面白くてなんなくて、つい観客の皆様にも、このワクワクした気持ちを共有して欲しくなったというのが、ぼくの読みです。さて、演奏の方ですが、口惜しいことに他の「正統」との比較ができるほどの蓄積がありません。だから、普通に「い〜じゃん♪」「かっこええやん」という風に聴きました。ライナーによると、なかなかスゴイ雰囲気だったようで、そういう場に立ち会えた人って幸せですね。歴史的名演かどうかは別としても。