カプースチンを聴く

24の前奏曲とフーガ、他?2CD?

24の前奏曲とフーガ、他?2CD?

Piano Music

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  • 新譜の棚にあったんで両方ともエイヤと借りました。図書館はこういうことできるから助かります。カプースチンって誰? 聴いたとたんにズッコケます。「これってジャズやん…」でもクラシックなんですね。即興演奏風なんだけど、全部それは譜面にある音なんです。ライナー読まずに聴いたらたら100%ジャズだと思います。それもちょい懐かしめの。上の盤は二枚組で前奏曲とフーガ24曲という大作で最新の自作自演です。フーガ形式の終わりのない感じと、ジャズのこれまた終わりのないうねりがいっしょくたになって、気持ちいい。実はこの背景には作曲者が、若い頃ソ連時代にひそかに西側のラジオ放送を聴いて、ジャズにはまったという東西冷戦の歴史が秘められていたりするそうですが、ジャズ・ミュージシャンにならずに、クラシックの音楽家になって、精密に「ジャズ」を作る。タネがわかった方がなお不思議というカプースチンでした。

シャコンヌ

シャコンヌ

  • エイベックスがCCCD撤退宣言出すちょっと前に出たクラシックの新譜だったわけですが、CCCDではなくSACDです。クラシックでもそれ以前に出た中村紘子あたりはCCCDなわけで、それを考えると、実はこの盤が出るころにはCCCD撤退が決まってたのでは…? と余計な勘ぐりをしてしまいました。CD/SACDハイブリッド盤なので普通のプレーヤーとも互換性ありです。収録時間はキョービのCDとしては短くなっちゃいますけどね。そうそう、中身の方はバッチリ。グレン・グールドにおける「リトル・バッハ・ブック」に相当するようなバッハ傑作集になっています。一部かぶってるしね。「ゴルトベルク」のアリアがグールドが一曲目なのに対し、こちらはラストというのも意識してるのかなあという気がします。どうせならフルCDで曽根麻矢子バージョンの「リトル・バッハ・ブック」を作って欲しい。