アダム・クーパー:危険な関係

 なんとか午後には原稿を上げて送稿。
 夕方、五反田へ。

 というわけでアダム・クーパーの新作『危険な関係』を観に行きました。二階席だったので、舞台全体が一望。オペラグラス持ってくるんだった…。でも、最初の、燭台持った人が次々と登場するシーンから引き込まれました。あんましバレエっぽくない演劇的な舞台だと聞いていたわりには踊ってます。18世紀風のドレスで大胆に動いてます。人形劇のような愛らしさ、社交界の優雅さ、頽廃、ドロドロとした人間関係が渾然となって飽きさせません。しかも、ハープシコードはメリーゴーラウンドのようにぐるぐる廻るわ、アダム・クーパーは上半身裸になってベッドの天蓋から逆さにぶら下がるわと見所一杯。第二部のテンションの高さもすごかった。そんなこんながバロック劇場を思わせるような遠近法を誇張した舞台装置の中で演じられるわけです。ただ、客の入りはイマイチでした。一つには誰でも知ってる物語ではないということでしょう。あくまでも台詞のないバレエなので、観てわからないとツライ。そのへんが賛否の分かれ目かなという気がします。これから観に行く人はできればラクロの原典を読んでおくか、会場に入ったらすぐにプログラムを買って、あらすじをチェックしておくと万全でしょう。もう一回は観たいんですけど、マジにお金ないんで、残念無念です。