ギャリコ

 復刊コムから「ハリスおばさんニューヨークに行く」復刊のお知らせがありました。見に行ったらポール・ギャリコの復刊特集なんてのをやってて、ビックリ。

ポール・ギャリコ特集
http://www.fukkan.com/group/?no=51

 ギャリコは一時期、次々読みました。作家でも漫画家でも映画監督でも芸術ではなくエンターテイメントなパッケージで人の魂をゆさぶるような作品を作ってしまう人がいますが、ギャリコもその一人。ウエルメイドな娯楽作品でさえ、陳腐には陥りません。ぼくはこういう作家になりたいんだけどなあ。でも書き始めるとキスキスバンバンな方に走ってしまいます。人格がダメなのか?


ジェニィ (新潮文庫)

ジェニィ (新潮文庫)

  • イチオシはやはりコレでしょう。男の子がネコになっちゃって、ジェニーという白猫と出会い…という泣けるファンタジー。「あ〜いい話を読んだなあ」としみじみできるエバーグリーンな傑作です。


スノーグース (新潮文庫)

スノーグース (新潮文庫)

  • 短編集。表題作はこうやってタイトル書いてるだけで目頭が熱くなります。第二次大戦の「ダンケルクの撤退」を背景に、孤独な画家と少女の触れ合いを描いているのですが、細かいことは忘れたのにもかかわらず、眼が潤んできます。