娼婦マリー

 恒例のアキバ巡航。

娼婦マリー (エロジェニカコミック)

娼婦マリー (エロジェニカコミック)

  • アキバ行きの第一の目的が本書を買うため。村祖俊一は美少女系エロ漫画を語る上で重要な作家の一人。ジャンルとしては少年漫画(鳴神俊名義)→三流劇画だったわけだが、絵柄的には大正〜戦後の少女雑誌の匂いを残し、三流劇画の中でも「美少女」を先取りした一人でロリコン漫画時代にも活躍した。以前、けいせい出版より第一巻のみ刊行されていたわけだが、今回は初の完全刊行となる。三流劇画の人気作家の中では珍しく復刻が進んでいない一人であり、実はぼくも誰もやんないんなら復刻を仕掛けたいと思ってました。巻末解説は元『エロジェニカ』編集長の高取英月蝕歌劇団)で、版元が元『大快楽』編集長の菅野邦明が率いるマガジン・ファイブ、復刻を推進したのがダーティ・松本という、当時を知る人間としてはまさに(高取も書いているように)「感慨深い」刊行である。本書がいい数字を出してくれると、他の作品の復刻も始まると思うので買ってください。