されど修羅ゆく君は

されど修羅ゆく君は

  • 姫子シリーズの第一弾。こちらを先に読むべきでした。タイトルは「修羅雪姫」へのオマージュか? 女の子キャラの魅力で引っ張るというのは今時のクライム・ノヴェルの一つの型なのかどうかは知らないけど(ミステリ評論家じゃないので)、昔から好きな「型」です。全然畑違いだけど「地下鉄のザジ」とか、あーゆーのに弱い。

苦い娘 (中公文庫)

苦い娘 (中公文庫)

  • 「ピリオド」改題。こちらも、若い女性が物語をドライブ。姫子もちらっと顔を出す。とはいえ、まだ「ココロになんらかのキズを負った中年男のダンディズム」という従来型ハードボイルドの匂いが強い。蒲田、というロケーションもシブイよね。敵役が狂っててカッコイイ。ゾクッとくる。タイトルは石坂洋次郎の「若い娘たち」と、映画「苦い米」を足したオマージュかも。「若」と「苦」は似てる。そういえばこの人の作品には「裸者と裸者」というのがあって(読み中)、ノーマン・メイラーの「裸者と死者」からのイタダキ。

参考:修羅雪姫 (上巻) (単行本コミックス)

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