エロの危機

 『エロマンガ・スタディーズ』の反響がそろそろ出始めている。
 嬉しかったのが安田理央id:rioysd)さんが日記で紹介してくれたことだ。
 ジャケもデカイし、長文だし、ほんとありがたいです。
 アマゾンも早くジャケをのっけてくれよ。
 頼むからさ。
 さて、安田理央さんといえば『エロの敵』である。

エロの敵 今、アダルトメディアに起こりつつあること (NT2X)

エロの敵 今、アダルトメディアに起こりつつあること (NT2X)

 読みました。
 『エロマンガ・スタディーズ』を書き上げてから読んだのが残念なり。
 あ、これは引用したい! ここはネタになる! というところが多いんだ。
 『エロの敵』は危機的状況にあるエロ業界の現状を歴史を踏まえた上でズバッと核心を衝いている。
 エロ雑誌の歴史の部分では泣きそうになりましたよ。
 オレは『宝島』と自販機雑誌の全盛期にライター・デビューして、『Billy』や『ビデオ・ザ・ワールド』や『ボディプレス』や『熱烈投稿』によってご飯を食べられるようになったわけです。
 それにしても『エロの敵』はよく調べてるよなあ。
 『熱烈投稿』が「ブルセラ」の語源らしいなんてことまで書いてある。
 オレの知る限りでは同誌の「ブルセラ新聞」という女子高生ネタの投稿ページが最初の用例だ。
 なんでそんなことを知っているかというと、オレが「ブルセラ新聞」を作っていたからであります。
 ただし、名前をつけたのは編集長なので、オレが名付け親だと主張できないのが残念ではあるが。
 このへんの話をはじめると「昔は面白かったなあ」というジジイの自慢話になっちゃうのでやめときますが、とゆーか、いずれちゃんと書きます。
 『エロの敵』を読んでて辛かったのは、時代が進むにつれてどんどん危機的状況が色濃くなっていくところだ。これはエロ漫画もそうなのだが、雑誌媒体自体がヤバイ時代に入ってきているわけだ。なんせ、一番元気のある雑誌がフリーマガジンだもんね。エロいグラビア誌もエロ漫画もタダで配布して、広告でもうけるという方法を考えた方がいいのかもしれない。
 考えてみれば地上波の民放テレビが大昔からやってることじゃないか。
 そこそこの娯楽はネットを含めて無料、カネを出すのはよほどのこと。
 それならそれでやりようがないわけじゃないんだよな。