ペルー
3 Centuries of Peruvian Guitar
Javier Echecopar
ペルーのギタリスト、ハビエル・エチェコパルの『ペルー・ギター音楽の三世紀』。17〜19世紀の曲を収集している。つまりスペイン植民地時代の音楽といってもいいだろう。時代からいえばバロックだ。印象としてはスパニッシュ・ギターに近い感じ。ピサロの侵略によってインカ帝国が崩壊したのが16世紀。インカ帝国時代の音楽がどのようなものであったのかは謎だが、この盤を聴く限りではそれほど強烈なローカリティは感じない。ちなみに聞きかじりの知識だが、ペルー音楽は幅広く奥深い。大きく分けてアンデス山岳地帯のフォルクローレと呼ばれるお馴染みの民族音楽と海外地帯のムシカ・コステーニャがある。ムシカ・コスティーニャも民衆音楽で、征服者スペイン人の子孫を中心としたヨーロッパ音楽をベースに発達したクリオーヨ音楽と黒人奴隷が持ち込んだアフリカ音楽から発達したアフロペルアナがある。 これらの「民族音楽」にはそれぞれに差異があるわけだが、例えば先日書いたように、フォルクローレにはヨーロッパ中世音楽っぽさが残っていたりするように、周縁部では相互的に影響し合ってきたのだろうと思う。
■参考
ディスコ・アンディーノ
ハビエル・エチェコバル公式サイト
- http://www.javierechecopar.com/
- スペイン語。左メニューの「Javier Echecopar」にポインタを持ってくとメニューがプルダウンするので「Compacts Disks」から→お目当ての盤をクリック。試聴もできる。
ペーニャ・ハラナ
- http://www.muse.dti.ne.jp/~cyqirque/index.html
- ムシカ・コステーニャの楽団。オレの乱暴な記述じゃわからんという人はこちらの解説を参照。