今日の音楽

Released 1985-1995

Released 1985-1995

 クロノス・クァルテットのベスト盤。ノンサッチから出した11枚のアルバムからのチョイス。ピアソラミニマリズム、21世紀音楽などファンにとってはどれもお馴染みの曲を満遍なく選んでいる。配列が変わると、それはそれで、まるでi-Podでシャッフルしているような感覚。

Khomsa

Khomsa

 分類すればジャズということになるのか? 序盤のジャズっぽさ、それもケレンの入った感覚は好みじゃないのだが、中後半はピアノ主体の叙情的な曲、終盤には中近東っぽい音と、何か映画のサントラを聴くような気分。ついつい音楽に似合う情景を思い浮かべてしまうのだ。

St. Paul's Remembrance

St. Paul's Remembrance

 9.11の追悼アルバム。透明感と安らぎとぬくもりを込めた一枚。定番のレクイエムではなく、美しい曲を19曲集めている。タリス、フォーレ、バリー、シューベルト、全体を通して一つの曲に聞こえてくる。ことさらに悲しみを歌い上げることのない、こうした鎮魂の形というのもまたある。遺族の慰めのための音楽。とはいえ追悼されることもない9.11の犠牲者ではない無辜の人々の死についても想う。