モーツァルト

モーツァルト=翼を得た時間 (講談社学術文庫)

モーツァルト=翼を得た時間 (講談社学術文庫)

 電車の中で読む。
 オリジナル楽譜の科学的分析の発達によって、作曲年代が従来の記録とは違っていたり、新しい学説が生まれたりして、古典的な評論における「事実」が否定されることもあるけれど、それでもやはりそこには汲むべきものも多い。
 ピリオド楽器による演奏が珍しくなくなった現在だからこそわかることもある。
 フォルテピアノの出現が作曲の自由度を高めた。
 などなど、これらは漫画論ともかかわってくるなあと我田引水読み。
 漫画の表現史は印刷技術の歴史ともおおいにかかわってるしなあ。
 本書は『モーツァルトあるいは翼を得た時間』に大幅な増補を加えた改訂版。
 最近の推薦盤なども加えられていてお買い得。