シーラ・カメン→ソンコ・マージュ

 昨年ネットラジオから流れてくる音楽に仕事の手をはたと止めて、メモったのがShira Kammen & Friends「The Castle of the Holly King: Secular Songs for the Yuletide」(クリスマスの季節のための世俗的な歌)。アルバムを試聴できるサイトを見つけたんですが、これが実に楽しい一枚。教会のクリスマスとはまた違う、一般市民のお祭り感覚に溢れています。早口言葉みたいな「The Wren in the Furze」とか、どこか東洋の匂いがするインストゥルメント「Apple Tree Wassail 」とか、変化に富んだ選曲で飽きさせません。ベーレン・ゲスリン・ファンにもお薦めですね。
 プロデューサー、ヴァイオリン、ヴィオラヴィオラ・ダ・モーレ奏者、歌手のシーラ・カメンは、クラシック、古楽ケルト・ミュージックの分野で活躍中。ボストン・カメラータなどとともに30枚以上のアルバムに参加しています。ヴィオラ・ダ・モーレ使いというのが珍しいですね。
 残念ながら彼女のアルバム(5枚)はマイナーレーベルのせいかアマゾンUKでも発見できませんでしたが(彼女が参加しているクラシックのアルバムは見つかる)、試聴可能なサイトから安価でMP3ファイルをダウンロードできます。
 ぼくはケルトというとエンヤくらいしか聴いたことがないのですが、古楽ケルト、トラディショナル・フォーク、フォルクローレは共通したところがあって好きです。素人の勘だけど、きっと根っ子は同じだと思いますよ。スペイン人が中南米に持ち込んで、ネイティブな音楽とミックスしたのがフォルクローレかもしれない。そういえばこのあいだ所ジョージの番組にソンコ・マージュが出てましたね。「こんなスゴイ日本人が世界にいた」みたいな企画なんですが、あれに出てくる人て、一般には知られてなくても、そのジャンルに興味がある人ならけっこう知ってる人でしょう。番組ではわざとらしく「消息を追跡する」みたいなことやってましたけど、フォルクローレ・マニアではないぼくですらソンコ・マージュの名前くらいは知ってました。ネットで調べたら一発で国内の公演日程まで判ります。一番近いのは17日のグリーンホール相模大野です。あの番組は好きだけど、ああいう演出は本人に対してもファンに対しても失礼じゃないのかなあ。