ヘッドフォンで聴くフラウト・トラヴェルソ

 オーディオ・テクニカのヘッドフォン「ATH-AD500」が届きました。AIRシリーズのスタンダードタイプです。8000円台後半から1万円前後というのが現在の実勢価格でしょう。ぼくはヤフオクで新品を8000円で落としました。これに送料と消費税がついて9450円。送料が意外と高くついて結局のところ街で買うのと変わらない価格です(電車代くらいは節約?)。保証書(3年)は無記名なので、イザという時に「店印がない」と拒否されるかもしれませんが、まあ大丈夫でしょう。
 このタイプを選んだのは、

  • (1)メーカー品であること。
  • (2)予算内であること。
  • (3)なるべくドライバーの大きいもの(φ53mm)

 という三点です。このあたりに絞っておかないと下は百均から上は10万円超までありますから、際限がなくなってしまいます。
 装着したところ頭蓋のサイズは余裕でした。しかし、やはり耳たぶはイヤーカップに圧迫されます。でも、これはしようがない。さて、何を聴こうか…。

  • 有田正広J.S.バッハ:フルート・ソナタ全集」
    • というわけで、日本のフラウト・トラヴェルソバロックフルート)奏者の代表格である有田正広の二枚組です。有田千代子のチェンバロ鈴木秀美バロック・チェロが聴けるというのも楽しみです。……、しかし、全然違いますね。非力なPCスピーカーとは比較になりません。有田正広のブレス、キーを押さえる音がしっかりと聞こえてきます。これが、なんとも生々しい。シンセではなく、生きた人間が吹いているといるのが実感としてわかります。ずいぶん音が柔らかです。どの道、大きな音は出せないので、PCスピーカーにお金を使うより、似たような価格帯のヘッドフォンと考えたわけですが、けっこう正解でしたね。ただ、昔のに比べると全然違うとはいえ、圧迫感や重量はそれなりにあります。長時間使っていると耳たぶが暑くなります。いいことずくめではありません。ぼくの場合は仕事中、BGM的に流す場合はPCスピーカーで、休憩時間にリラックスするためにはヘッドフォンでというふうに使い分けるつもりです。(3/12補足:図書館で借りたCDなので勘違いしてました。聴いたのは復刻版ではなくアリアーレ・レーベル版でした。引用図版も原盤のジャケです)