ファジル・サイ

 知人がやってきて開口一番、
「ぼくはファジル・サイはダメです」
 と言ったのにはビックリ。
 う〜ん、ぼくだけじゃなかったのか。
 こないだの日記に「これからもおっかけるどうかは微妙」と書きましたが、悪くはないんだけど、何かぼくにとっての決定打に欠けている感じがつきまとって離れません。それが何なのか? 相性なのか? 有り体に言ってしまえば衒奇的な匂いを感じてしまうんですね。個性と衒奇性というのはホントに紙一重です。微妙な差でポジティブとネガティブが入れ替わってしまいます。故に結論を先送りしていたのですが…。できれば、これまでのような半ばサンプラー的なモーツァルトや、企画盤的なバッハではない、例えば「21世紀のグールド」という宣伝文句を真実たらしめるようなゴルトベルクとかを出して欲しいと思いました。