読んだ本

  • ヴァーナー・ヴィンジ「遠き神々の炎」(全二巻・創元文庫)
    • SFらしい大ボラを満喫しました。犬型の群生生物(数頭で一人の意識を持つ)というアイディアも魅力的だし、銀河系の中心に方向に行くほどバカになるという設定も笑えました(銀河系の外側には進化して神になった種族がいて、地球あたりは深海魚レベルみたいな感じ)。タイムスケールも桁違いで数十億年単位で仕掛けられた罠が登場したりして、圧巻。めくらめく超科学、星系単位のジェノサイド、脱出&逃走劇、宇宙戦争、中世風陰謀劇、少年冒険物語等々、美味しい要素がてんこ盛り状態。ただ、悪人が善人をミスリードするというモチーフは「最果ての銀河船団」(ISBN: 4488705049)でも見られたもので、こういう仕掛けが好きなんだなあとニヤリ。同じ作者にはあと一作、サイバーパンクの先駆的傑作「マイクロチップの魔術師」(ISBN: 4102279016)があって、これもオススメですが残念ながら品切れのようです。