聴いたCD
- 高橋悠治「インヴェンションとシンフォニア」
- ぼくの好きなものを煎じ詰めて行くと大バッハになっちゃうのか? 図書館で見つけた高橋悠治さんのバッハもこれまた素晴らしくてハマりそうです。昨日のグルダの平均律もぼくの理想というか「環境音として流し続けることができ、しかも意識を集中した時には聴き惚れることができる」という極めてワガママな欲求を満たしてくれるものでしたが、これもまた同じくです。とはいえ、この盤はそういう聴き方だけではもったいないというのが樋口隆一さんのライナーを読むとよくわかります。演奏順が従来の並びではなく1→4→7→8→10→13→15→…の「ハニホヘ…」調構成となっていて、しかも二声と三声を交互に弾くという「<やさしい曲から複雑な曲へ>、という本来の教育的意図が明らかになり、同時に、同調で書かれた二声のインヴェンションと三声のシンフォニアとを比較することが容易となった」ということで、この曲を他の演奏で聴き込んでいればいるほど発見も感動も大きいと思います。そういう意味では玄人好みなのでしょうが、ぼくみたいなズボラなリスニング・スタイルの素人でも心地よく聴けてしまるというのがなんとも嬉しいところです。これも欲しい。しかし、ヤフオクで9800円というのはさすがに手がでません…。デンオン原盤、例の1000円シリーズで出ないかなあ。