2004-06-08 読んだ本 読書 粂和彦「時間の分子生物学」講談社現代新書 サブタイトルは「時計と睡眠の遺伝子」。サーカディアン・リズム25時間周期説の否定、生物時計のメカニズム、睡眠研究など、最近の知見が研究者によって平易に解説されています。ぼくのように常に睡眠負債をかかえて、ヘタをすると半日ボーッとしてたりする人間にとっては、これからの睡眠生活を改善する上での指標ともなりそうです。 ISBN:4061496891 富樫倫太郎「雄呂血」カッパノベルス 平安末期、保元の乱とその前夜を描く長編伝奇小説。虐げられた一族が作り出した超人・雄呂血を軸に、百済の三魔人、信西入道、鳥羽法皇、崇徳上皇、源義朝、源為朝、平清盛、藤原頼長等々が血で血を洗う謀略と抗争を繰り広げる。700ページ超の大作だけど伝奇ロマンはこれくらいの厚さがなきゃね。とはいえ冗長な部分もあり、そのあたりは富樫さんも作家として未完成かも? 解き明かされない謎も多く、壮大な大河伝奇の一部という位置づけなのだろう。 ISBN:4334073840