ダン・シモンズを次々

 「ハイペリオン」→「ハイペリオンの没落」と来たら、当然「エンディミオン」→「エンディミオンの覚醒」と続け読みすることになります。「エンディミオン」二部作は全体として宗教SFという印象。ネタバレしてもアレなので詳細は省きますが、外宇宙に全生命の記憶を留める超巨大なデータ空間が拡がっているというアーカーシャ・レコードか、はたまアーカイヴとしての「彼岸」みたいなアイディア。ダン・シモンズはメチャクチャ東洋思想、仏教、禅について勉強したらしく、アメリカ人にありがちな「いい気なもんだ」的な東洋理解を超えています。下手をすると平均的な大学生なんかより禅、和歌、俳句については詳しいかもしれません。とにかく分量的にも読み応え充分なので夏休みの課題図書には最適かもしれません。続けて読み始めたの、随分前に読んで、すっかり内容を忘れてしまった「殺戮のチェスゲーム」上巻*1、中巻*2、下巻*3。マインドコントロール能力を駆使して、他人を操って殺し合いをさせて喜んでるマインド吸血鬼同士の戦いに一般人が巻き込まれていくというホラー大作。これも文庫本3冊という大長編です。
エンディミオン (海外SFノヴェルズ) エンディミオンの覚醒 (海外SFノヴェルズ)