たまには近況

 一週間はあっという間だな。
 DTP屋の仕事。
 編集の仕事。
 ライターの仕事。
 とまあ仕事漬けなわけで、仕事の隙間に本を読む。
 最近ハマっているのが、幕末〜明治の錦絵関係。
 伏線になったのが、上野千鶴子さんにお会いした時に出た春画の話。
 さらにその前、高校生の時に遭遇した絵金&芳年の無惨絵ブーム。
 杉浦日向子を愛読ってのもある。
 時代小説も読みまくってる。
 最近だと大正イマジリィ学会で、華宵に関する発表を行った時、中性的な少年少女の絵について語るのであれば、大正から春信あたりまで遡った方が面白いだろうなと漠然と考えていた。
 ただ、やりはじめると大変なので、後回しにしていたわけだが、ひょんなことから復刻版のあぶな絵画集を入手した。
 あぶな絵というのは枕絵じゃなくって、チラリの世界。春画裏本だとすれば、あぶな絵はグラビアのようなもの。
 復刻とはいえ、印刷版ではなく、木版手刷りの豪華本です。
 古書店価格の20分の1くらいの値段でした。
 これが縮小印刷されたものとは全然違う。
 浮世絵版画というものはいいものだ。
 そこからは例によって熱しやすい、いつものオレ。
 文献を読みあさり、ついでに絵師を主人公とする小説も次々に読み、お手頃価格の、清親、國芳、芳年、周延、國貞、暁斎、月耕を購入し、読めもしない和本まで入手し、それを読むために変体かな辞典まで手に入れたよ。集英社版の巨大な浮世絵大系も全巻揃えたよ。
 マニア、コレクター、研究者には大笑いされそうだが、まあ漫画とも無関係の世界じゃないし、趣味としてぼちぼちやっていくにはいいかなと思う。
 とか思ってると、それとちょっとばかり関係のある評論を書くことになった。
 油断も隙もない世の中であります。