読んだ本/聴いたCD

pecorin9112004-02-03

  • 塩野七生ローマ人の物語XII 迷走する帝国」(新潮社)
    • 趣味のローマ史読書。どんどんダメになって行く帝国。泣き面に蜂というか、次々に悪いことが起こる。アホな皇帝が出る、バカな構造改革を断行しちゃう、スタッグフレーションが止まらない、マシな皇帝が出たと思えば元老院が足引っ張る、あるいは暗殺されちゃう、病死しちゃう、蛮族はバンバン侵入して略奪する、ササン朝ペルシャが勃興する、キリスト教は浸透する…「もうダメなサイクルに入るとどうあがいても無駄なあがき」という運命論がとても正しく思えてしまう(正しくないのだが)。このシリーズはオヤジにウケてるそうなんだけど、その理由もわかります。ぼくもオヤジだし。ただ、政治と経営の舵取ってらっしゃる人が「参考になります」なんかいうのはよせ! バカみたいだから。どうせ自分の都合のいいように読んでるだけじゃん。ぼくはドラマを楽しむように読んでいるだけです。アルトーの「ヘリオガバルス」も塩野七生も同じように楽しんで読む。
  • ジャニス・ジョプリン「コズミック・ブルースを歌う」
    • これも「チープスリル」などと同じくボーナストラック付き再発シリーズ。ボーナストラックには未発表のウッドストック・ライブ「サマータイム」「心のカケラ」が入っているという悶絶モノ。オールドファンならば、涙なしには聴けません。
  • 岡本知高ソプラニスタ
    • やはり買って正解。「踊れ、喜べ、幸いな魂よ」よりの「ハレルヤ」を楽々と歌ってんだもん。前に書いたテリー・ウェイ同様にバックはピアノ一本だけど、こちらは堂々の朗々たる歌いっぷり。テリー・ウェイの「あ、今、まさに針がレッドゾーンに…」というスリリングな感覚とは違います。まあ排気量違うんだし、当たり前なんだけど、楽に聴けます。モトGPに喩えれば、ロッシとノリック、それも4スト1000ccのロッシと2スト500ccのノリックの差とでもいうか(喩えがヘンすぎ)、どっちも好き。ところが、2スト500cc(ボーイソプラノ)陣営にはマックス・エマヌエル・チェンチッチという凄いライダーが控えていたりするわけなんですね。では佐藤しのぶはどうよ? とか言われるとわけがわらなくなる喩えなのでやめときます。ただ、岡本知高には「踊れ、喜べ」を全部歌って欲しかった。第一楽章もイイのに…。さて、他の収録曲では、「天使の糧」「オンブラ・マイ・フ」「私のお父さん」てあたりが耳になじんでることもあっていい感じで聴けました。てゆーか、これまであんまり聴いてないロッシーニとかプッチーニも聴けてよかったと書いておこう。CD2の日本の曲。これも良かった。「さくら」が全然別の曲に聞こえる。スタイルが違うから当然なんですが、サビの部分をサラッと歌われると印象が全然変わってしまうんだなと感心。他の曲も、新鮮な気持ちで聴くことができて、かなり嬉しかったです。しかし、困ったことにこの盤をヘッドフォンで聴くと、スピーカーより良かったりなんかして、やっぱ今のパソコンにちっちゃいスピーカーつないだ似非ミニコンポは哀しいということを再確認させられました(音にうるさい人にはとても語れない環境ですね)。今使ってるのも悪くはないんだけど、特に声楽の高音域がオーケストラの一部って感じで聞こえたり、バックのストリングスの方が前面に出てきちゃったりするんですね。物欲がヒシヒシとわき上がってきます。ただミニコンボすら置く場所がないので、PC用のBOSEONKYOだったらいいか、それとも隠れたベストセラーJBLのプラチナの入荷を待つ? ちなみに後者は1600円という信じられないお値段。現時点では品切れ状態でヤフオクではプレミアついちゃってます。一万数千円出して外すと哀しいけど、1600円なら外しても痛くないし…こういう考え方が良くないんだけどなあ…。知人に言わせれば「その場しのぎのゴミばかり増える」わかってはいるんですよ。
  • アンソニー・ウェイ「天使の歌声」
    • これも昨日、スピーカーで聴いて、ちょっと「あれ?」という感じが残ったのでヘッドフォンで聴き直し。なおかつiTuneのイコライザもボーカル用にして…、ああああ、違うっすよ! 全然いい! iTuneってイコライザついてたのね…(アホやぁああ)。しかし、これはいいヘッドファン買った方がいいのか? しかし、いいヘッドフォンってPC用スピーカーよりも高い…。