読んだ本
- 志村貴子「放浪息子・2」(エンターブレイン)
- 漫画関係は本業のホームページに書くようにしているんですが、たまにはいいか。今一番気になる漫画家の今一番お気に入りの作品です。オンナノコになりたいオトコノコと、オトコノコになりたいオンナノコと、その周辺のみさんの日常を淡々と描いています。この日常感覚がなんとも素晴らしい。ヘヴィな要素を含みながら、それに過剰な意味づけをするわけでもなく(フツーはやりたくなる)、ドラマチックに盛り上げもせず、ひたすらフラットに進行します。この尋常ならざる平坦さの中にさざなみのように「イヴェント」と心の揺らぎが描き込まれていきます。その抑制された振幅の中にこそ表現しうるリアルというものもあるのだなあと、いつもながら舌を巻くのです。
largeがこんなにデカかったとは…。
というわけでソッコーで元に戻す。